2006年01月28日

吉田修一「東京湾景」

tokyowankei.jpg

みなさん御存知の「東京湾景」です。
ドラマになったんでしたっけ?
よく知りませんけれども。

大好きな吉田修一の一冊目は不本意ながらこの本です。
わりと最近読んだのと、わかりやすいかもしれんということで決定しました。

次はパーク・ライフにします。

吉田修一は、泥臭い人間関係を描いた文学っぽいものと、
現代人の距離感で描いた物とで雰囲気が変わります。
どっちも面白いですよ。
現在最も尊敬する作家の一人です。
すごく上手いです。

おすすめなのは若い労働者を描いた作品ですね。
作者自身が20代半ばまでフリーターだったこともあってか、
肉体労働者たちを描くのが上手なんですね。
彼の描く労働者たちは暗い影がないんです。
ひじょうに現代的な感覚なのかもしれませんが、
ワタシはそれがとても好きだし、いいことだと思います。

例えばこの「東京湾景」ですが、
これは某女性雑誌に連載されていました。
湾岸の倉庫で働く労働者が主人公であるにもかかわらず、です。

ドラマはどうだかしりませんが、小説は面白かったです。
まだ文庫化してないので手軽ではないですが、読んでみるといいですよ。

若干文学っぽい物が好きな人も、
娯楽に徹した小説が好きな人も、
みんな楽しめると思います。

さぁみなさん、吉田修一を読みましょう!

smokersの連中に勧めてるんだけどあいつら読まねえんだよ。
絶対面白いのに。
もったいない。
posted by 広瀬格 at 06:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ものがたり中毒
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